徹夜スパイラル

今日もスケジューリングがうまく行かず、今週二度目の二徹だ。

例によってうさこ社長も忙しいようだ。
うさこ社長はどれほど忙しくてもほとんど徹夜はしていないようだけれど、それはやっぱり本人が自負しているようにディレクション能力に長けているんだろうと思う。日記で見てわかる分だけでも僕よりも全然仕事量が多いのによくもまあ回るなと。

それに引き換え僕はその辺りがからきし駄目だ。いつもナイフエッジ状態でスケジュールを組んでいるから、今週みたいに先週の納品物が原因不明のバグだらけだったりすると途端に徹夜だらけになる。二徹目からは成果物のクオリティが一気に下がるのであと5時間で締め切りの物件はおそらく大惨事で、来週もまた大変なんだろう。連休でもあれば締め切りの線引きをごまかせるのだけれど、今回は初めから深夜も土日も線が引かれているからあまり意味はないんだろうな。

複数のタスクを一人で同時に回すのは社会人なら当たり前だろうけれど、それぞれの顧客に対して納期をずらせないスケジューリングというのはどうなんだろう。

ちなみに、僕のスケジュールはだいたいいつも下記のような形になっている。

  • 物件1 - 工数 5人日 – 4/1 着手 – 4/5 納期
  • 物件2 - 工数 10人日 – 4/1 着手 – 4/12 納期
  • 物件3 - 工数 5人日 – 4/8 着手 – 4/12 納期
  • 物件4 - 工数 0.5人月 – 4/15 着手 – 4/30 納期
  • 物件5 - 工数 1人月 – 4/1 着手 – 4/30 納期

全部納品先が別なので、それぞれの顧客の目には全く普通のスケジュールに映るが、実際には 4 月中に営業日 21 日に対して約 50 人日の工数をこなす必要がある。うちの会社は一人一人が全員この状態である。この場合、8 時間/日 勤務を基準として計算すると 400 時間。土日祝も休まず 30 日フルに使って 1 日あたり 13 時間 20 分。実はこの程度ならどうってことはないのだけれど、これに「大至急」の修正作業が重なってくると労働時間はあっという間に 20 時間/日 を超える。

初めからスケジュールを緩めにとっておけば良いではないかと言われるかも知れないが、およそ元請から丸投げされてくる段階で、要求仕様が未定で作成中にどこまでも膨らむにもかかわらず、なぜか予算の限度と納期だけは既に決まっていることが多い。それに輪をかけて、僕には既に担当している別物件があるので納期を長く取りたいという訴えや、プロジェクトへの人員追加の稟議は元請の都合により却下されることが多い。

こういった問題は外注をやっている以上どのクライアントにも共通に存在し、ある意味諦めるしかないことだと思っている。(参照: 真・コンピュータ用語辞典外注」の項、および「システム開発」の項)
うさこ社長や他の下請けベンチャーの SE は納期問題をどうやって解決しているのだろう。もしかして、僕の周りのこの常識は世界の非常識なのだろうか。