昼の3時頃に雑音の多い不思議な留守電が入っていたことにしばらく後になって気付いた。コールバックしたところ先方も留守電だった。昔携帯が壊れて消えてしまったけれど、19歳から20代前半の一番の親友の番号と同じだった気がして、○○ですか?もし違ったらすみません的な伝言を入れておいた。後で携帯に久しぶりと書かれたメールが来て、子供が触ったみたいだからごめんなさいとの事だった。
連絡自体もう何年ぶりか忘れていたくらいだ。最後は結婚挨拶状だったっけか。こういう事があると合縁奇縁という表現が合う。
思い返せば僕よりも意志が強く、愚痴りながらも自己実現のためにとてつもない努力をする人だった。僕よりも早くマイルストーンを置いてくれるので、あの頃は追い掛けていればよかった。しかし12年迷い続けた分、変えたい部分と変えたくない部分はあまり望み通りに選べなかった。まるでウスバカゲロウのような運命と時間だった。
だからこそ、何年連絡を取っていなくても互いに番号もアドレスも変わってないことや、そして乳児が触ったくらいでかかる位置に今でも登録してくれていたこと等、とても小さなことでも少し嬉しかった。