夢の風景 (6)

久しぶりに会った人たちは、みんな元気そうだった。
少し大人っぽくなった事をほめてみたら、照れ笑いなんかしちゃって。
そうやって楽しければ楽しいほど、内側から体温が下がってくる気がした。
周りの歓声がだんだん轟音の壁として聞こえてくるようになって、背筋に寒気が走って、僕は身動きが取れなくなった。身じろぎでもすると涙がこぼれてしまうような気がして、指先まで固くなっていた。この世界から外れてしまったのはいつからだろうと思いながら、暗闇に落ちていった。
気が付いたらみんな、その場で雑魚寝していた。何年か前も、誰かの家でこうして朝を迎えたような気がする。けれども、僕は一人ずっと起きたままだった。ここで眼を閉じると、今度こそ誰にも会えなくなる気がして。