12年前の春、人の為と書いて偽と読むだろう、と歌っていたバンドがあった。
あなたの為にと思って、このところ僕は自分の意に反することを言い続け、その発言に従って行動して来た。それはとても辛いことで、僕にとってのメリットはなかった。
けれど、その僕の行為は本当にあなたが望んだことだったのだろうか。僕が従ってきたのは、あなたがそう望んでいるであろうと僕自身が妄想していたあなたの像に対してであって、本来のあなた自身に対してではなかったのかも知れない。だとすれば、僕の意に反し、あなたの意にも反するその行為に意味はなかったのではないか。
今となってはもうそれはわからない。僕はあなたに対する信用という名を借りて、言葉を 100% 真に受けていた。それはある意味の思考停止とも言えるだろう。あなたも第二の意味を想像させる言葉は口にしなかった。僕らはまだ少し、遠慮しすぎていたのではないだろうか。少なくとも、僕は自分が望むことをあなたに投げかけてみるべきだった。
悲しいことに、1 月 28 日の夢の前半は、正夢になってしまった。後半をどうするかはこれからの僕らにかかっている。とは言え、僕の方から何かを起こすことは僕自身によって禁じられている。
情けない話だが、前に進むためには妄想家の自分を踏み越えて行くしかないようだ。