不思議なあだ名の君へ

君を間接的に殺したのは僕なのかも知れないけれど、君が果たせなかった分まで幸せになろうと思っていた。心配しなくても、彼女はきっと幸せだよ。僕のことなんか忘れて、幸せに過ごしているはずだと思う。多分君のことは彼女は一生忘れない。だから君の勝ち。そして僕が幸せになってはならないのは、君を殺した報い。
僕には君ほどの勇気はないから、七階建ての屋上から飛んだりせずに、まだここにくすぶっている。でも、そうやっていることにどれほどの意味があるのかな。
君を乗り越えてここまできたつもりが、絶対に追いつけないほど遠くまで追い越されてるんじゃないのだろうか。自分の意志で自由な空に飛べた君と、寝る時間も惜しんで何も考えずにただ機械として働く僕では、どちらが人間らしいかなんて、初めからわかってるじゃないか。