夢の風景 (15)

実家の近くの小さな山から、適当な布で作ったハンググライダーもどきで飛び降りて、君と遊んだ。君のグライダーは適当すぎて前後や横にふらふら揺れて、それでもゆっくりゆっくり降下していく。
ひとしきり汗をかいて楽しんだ後、家に戻り着替えた時、君が呟いた言葉が刺さった。
『やっぱり一年経つと小さくなるだな』
「ん?着替えが?」
『私がだ。だって、私、死んでるだよ』
それは君に言ってもらう事じゃなくて、僕から伝えるべきだった。