クレタ人が嘘をつくかのように

笑うほど世界の株が暴落して、債権保証機関自身の格付けも下がり、250兆円の債権の信用が下がり値が付かなくなったとか、ワールドビジネスサテライトのアナウンサーが本番中にNASDAQの初値暴落を見て涙目だったとか。色々大変過ぎて、何をどうするのが良いのかという価値観を論じるのすら馬鹿馬鹿しい。

ちょっと前まで真面目に働くのは馬鹿で、レバレッジの力学に基づく投資やデリバティブで上前を撥ねるのが賢い大人の生き方だと言われていたが、今や彼らは例えば太陽系の成立過程を計算している理論天文学者が手近な現金収入源を全く持たない事を馬鹿にする事すら出来まい。それどころか、飲んだくれて保育園のエレベーターで眠り警察を呼ばれる人も、この寒空の下公園のベンチで乳首を吸わせたり吸ったりしている若いカップルも、何も出来なくて凍え死にゆく人達も、何なら泥棒や人殺しも、全て正しく、全て間違ってもいるとしても否定はできないだろう。何をすることも正しく、何をすることも間違っている。

僕は勝負の資格すらないからか心安らかで、今週まず確実なのは三条コウシンに行ける最後の機会だから、あそこで狂ったみんなと一緒に、取り返しのつかない事がしたい。少なくとも大きく間違ってはいないんじゃないだろうか。